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オススメ漫画「あひるの空」が個人的に「スラムダンク」より面白い理由

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こんにちは、コジローです。

僕が高校生の時(11年前)から読んでいる

あひるの空」という漫画があります。

バスケットボールの漫画ですが、個人的に「スラムダンク」より好きなので

その魅力をご紹介します。

 

 

バスケットボール漫画における世間の認識

バスケットボールの漫画といえば、「スラムダンク」。

世間ではそういう認識があります。

スラムダンク」を超えるバスケットボール漫画はこの先出ないとまで言われるほどです。

 

確かに、「スラムダンク」はめちゃくちゃ面白い。

僕もそれには賛成です。

熱くなるし、学ぶことも多いです。

 

絵風も作者があの井上雅彦ですし、誰もが認める漫画の1つだと思います。

 

スラムダンク」では名言も多く、未だに日常の中でも使われます。

たとえば、

安西先生・・・バスケが・・したいです。」

グレた三井の本音が漏れた瞬間ですね。

思い出すだけで、涙がちょちょぎれる勢いです。

 

他にも、

「いいからテーピングだ!!」

キャプテン ゴリが自分の体をかえりみず、

試合に勝とうという意気込みを見せた瞬間です。

下手したら選手生命に関わる怪我かもしれないのに、長年の夢を叶える一瞬に賭けた想いが伝わります。

 

主人公 桜木花道の名言では、

「天才ですから」

が有名です。

漫画の最後のセリフにもなっていますが、漫画が開始したころは虚勢を貼っているようにしか見えなかったのが、頼もしく見え、桜木花道の成長を感じられる名言です。

 

このように、数多くの名言を生み出している「スラムダンク」が多くの人に夢と希望を与えたことを考えると、世間でバスケットボール漫画といえば

スラムダンク

というのも納得できます。

 

あひるの空」が面白い理由①空気感の表現が秀逸

スラムダンク」がこれだけ世間で認められているのに、

僕は「あひるの空」を推す理由をご紹介します。

 

まず1つ目は、「空気感がリアル」であること。

 

あひるの空」も「スラムダンク」も

どちらも高校生のバスケットボール部を描いています。

決して、「スラムダンク」にリアルを感じないという訳ではありません。

 

ただ「あひるの空」の方が、様々な人の喜怒哀楽の感情だったり、試合会場の空気感、試合が終わった後の空気感、練習中の葛藤、部活外での学生生活などを非常にリアルに感じることができます。

 

あひるの空」で僕が好きなセリフをお伝えすると、

「試合の日の朝は、空気がいつもより冷たく感じる」

というセリフです。

 

詳しくは「あひるの空」を読んで欲しいので、書きませんが、

このセリフのように、なんとも言えない感情や感覚を漫画という媒体を最大限つかって表現している場面が数多くあります。

 

そうした、何気なく儚い感覚を味わうことができる漫画です。

 

あひるの空」が面白い理由②等身大の高校生を描いている

あひるの空」の魅力2つ目は、

「等身大の高校生を描いている」という点です。

 

スラムダンク」では、自称天才の桜木花道が短期間ですさまじい成長を見せて、チームの柱となっていく物語を描いています。

 

あひるの空」でも、もちろんキャラクターの成長が描かれています。

しかし、同時に「バスケットボール」に挫折した人や、選手ではいられなくなった人、高校生活の最後の試合に負けた人の様子も細かく描いています。

 

実は、僕も中学の時にバスケットボール部でした。

入部した理由は「友達が入ったから」という残念な理由だったので、

特にレギュラーを目指すとかもなく、ほぼ惰性で部活をしていました。

 

運動神経が悪いことも、自分自身、重々承知しているので諦めもありました。

 

あひるの空」を読んでいると、その時の苦い気持ちを思い出します。

 

スポーツ漫画に限らず、漫画では、

「最初はダメな主人公が成長する話」や「挫折した主人公が困難を乗り越える話」が多いです。

それが面白いので当然ですが。

 

あひるの空」では、僕のような活躍できなかった人の心情までも細かく描かれていて、脇役のキャラクターに感情移入したり、当時の自分を思い出して、

「なんでもっと必死にやらなかったんだ」

と後悔をして、現在向き合っている問題に立ち向かう勇気をくれます。

 

また、高校生とい限られた時間の中で、部活だけではなく恋愛や人間関係、勉強や思春期の葛藤といった内容も描かれています。

どれも、決してうまくいく話しだけではなく、

個々のキャラクターがそれぞれ悩んで悩んで悩み抜いた答えが、正解かどうかも分からないといった問題もでてきます。

読むひとそれぞれで捉え方、感じ方も違うようになると思います。

非常に繊細で、高校を卒業してから10年程たつのに当時のことなんか思い出してしまいますね。

 

あひるの空」が面白い理由③作者の考えがかなり反映されている

あひるの空」の作者 日向武史は連載作品としては2作品目となります。

1作品目は、「Howling」という作品で2巻で終了しています。

 

あひるの空」は現在45巻出ていますが、ここまでの連載は初めてです。

ただし、漫画にかける情熱は半端ではないです。

 

漫画が電子書籍化するのが当たり前になった現在でも、電子書籍の話しはすべて断っているようです。その理由もかっこいいのですが、

「作者が紙になることを想定して作っているから」だそうです。

 

正直、紙でも電子書籍でも読者の目に移る情報としては、大差ないと思います。

僕も電子書籍で漫画を読むことがありますが、何も問題はありません。

むしろ、いつでも持ち出せて便利なほどです。

 

しかし、「あひるの空」作者の日向武史は違います。

紙となることを想定して漫画を書いている。

紙だから伝えられることを書いている。

紙じゃないと、本当の「あひるの空」は読むことができないでしょう。

 

実際に読んでみると何となくわかる気がします。

この単行本だから感じさせる心情があります。

 

変な話し、マガジンで読もうとは思わないんですよね。

なんか、他の漫画も入っている雑誌で読む気がしないのです。

 

それは是非、読んで感じてくださいとしか言えません。

 

他にも、面白い挑戦をしています。

現在「あひるの空」は、45巻まで発売されていますが、

41巻目から漫画の表紙がガラッと変わっています。

 

40巻までは普通の漫画のように、キャラクターが描かれたりして、

その巻の内容を示唆しています。

しかし、41巻からは、「あひるの空」「巻数」「作者名」「英字テーマ」しか描かれていません。

絵が一切ないのです。

 

この表紙に変えた理由としては、表紙で内容が一切分からない漫画が売れるには、

「中身が面白いか面白くないかでしか決まらない」とのことです。

これは自分の作品の挑戦、作者自身の挑戦です。

おそらく漫画のマーケティングとしては、やってはいけない手でしょう。

未読の読者が内容が分からなければ手に取られることもないでしょうし。

ただ、そんな挑戦も自分から立ち向かう姿勢がカッコいいんです。

 

他にも、他の漫画では決して見ることができない手法も使われています。

むしろ禁じ手というか、作者の方がやれと言われても嫌がるような書き方ではないでしょうか。

これも、急にやられて驚いたので是非読んで驚いてください。

 

まとめ

僕が「あひるの空」を「スラムダンク」より勧める理由を書いてきました。

まとめると、

・空気感がリアルに感じる

・等身大の高校生が描かれている

・作者の考えが非常に反映されている

の3点でした。

 

つらつらと書いてきましたが、どれも理解して頂くには、実際に読んでもらうしかありません。同意してもらえるかもしれませんし、全く別の考えを持たれるかもしれません。

それでこその漫画です。

 

自分の経験や考え方によって色んな見方ができる漫画はありますが、

ここまで読者に委ねられる漫画も少ないでしょう。

 

感動だけではない、もっと深い感情を思いださせてくれる作品になっています。

学生時代、活躍することができなかった人、昔のような活力が無くなってきた人、

様々な人に様々なことを教えてくれるので、どなたでも楽しめるのではないでしょうか。

読んだらきっと、何かに一生懸命になりたくなりますよ。