映画「何者」を見る前に就活の孤独さを思い出した話
映画「何者」の予告を君の名は。を見たときに拝見しました。
豪華なキャスト陣にも惹かれ、見たいと思うと同時に就活をしていた頃を思い出したので、当時を振り返ります。
就活の大変さ、それは孤独であること
就活の何が大変かというと、それは孤独であることでした。
当時、大学4年生である僕は枠に漏れず就活に勤しんでいました。
正確には大学3年生の3月ころから初めていましたが、まわりは就活をしている人半分、まだ遊びふけっている人半分という感じでした。
僕は成績が良い人しか入れないゼミに所属していたため、比較的就活の情報なんかも入ってきて早めに焦りを感じ、就活を開始することができました。
ただ、就活を始めると分かるのですが、周りはみんな敵に見えました。
どこそこの大手企業で最終面接までいった
すでに内定2つもらった
内定はあるけどさらに大手を狙ってる
そんな自慢のような、自己肯定のような就活情報交換会がゼミの教室で交わされていました。
ゼミの仲間に比べると、就活を始めるのが遅かった僕は冷静に情報を収集する体を見せながら、内心すごく焦っていました。
就活が上手くいっている人に、そのコツなんかを聞いても、
なんとなく受けたら受かった、と言われるのがオチでした。
今でこそ分かるものの、就活は人それぞれやり方が違います。
個人の性格や考え、経験などによって話す内容、見せ方、アピールポイントが全く違うものになります。
当たり前といえば、当たり前です。
しかし、当時の僕はみんな本当のことを教えたくないんだ。
自分より劣っている人を見て、優越感に浸っているんだ、などと考えていました。
それが、就活の時に非常に苦しかったです。
就活とはなんと孤独なことかと。
就活が終わっても孤独は続く
僕は比較的明るい性格で、あまり物怖じしない性格もあってか、
大学4年生の5月には就活を終えました。
周りは内定が出てもさらに上を目指す人もいましたが、
僕はそこそこ満足できる条件の企業から内定を貰った時点で終了しました。
(これが後にブラック企業への入り口だとは、この時の僕はまだ知らない)
ゼミの仲間は既に内定を貰っている人が多かったですが、
サークルの仲間はまだ「無い内定(NNT)」の人も多かったです。
確か、サークルでは僕が1番最初に内定を貰っていました。
内定を得た僕は、
「よっしゃあああーーー遊びまくるぞおおおーーー!!!!」
と息巻いていましたが、いざ遊ぼうと思っても遊べませんでした。
周りがまだ「無い内定(NNT)」が多かったからです。
遊ぶ相手がいませんでした。
それまで就活をしていなかった友達も、僕が内定を貰ったことを知り、
焦りを感じたのか、本格的な就活を一斉にはじめました。
そしたら、孤独なものです。
いままで、毎日のように誰かしらに会っていたのに。
ぱた、と遊び相手がいなくなりました。
就活は孤独をさらに生み出す
遊ぶ相手がいない僕は、プラプラと大学内を歩いていました。
大学4年にもなると、授業がない人も多く、
あまり同学年に会うことも少なかったです。
偶然、大学のキャリアセンターという就活を支援してくれる場所の近くを歩いていると、友人が1人歩いてきました。
サークルの友人で、仲も良いので話しかけましたが、話しの内容はすぐに就活の話に。
友「内定決まった?」
コ「一応、決まったよ」
友「そっか・・・そうだよね・・・いいな・・・」
僕はそれ以上、何も言えませんでした。
友人はまだ内定が無かったようですし、
明確なアドバイスなんておこがましくてできませんでした。
その孤独で戦う、寂しい背中を見送ることしかできませんでした。
そこで初めて、内定を貰った人がはっきりアドバイスをしない理由が分かりました。
大げさかもしれませんが、就活はその人の今後の人生、少なくても向こう3年の人生を左右します。
そんな大事なことに軽々しくアドバイスなんてできません。
他人の人生を軽々しく背負えるほど、大学生は人間ができていません。
今でも難しいですが。
就活の孤独 まとめ
色々と就活時代の孤独について書きましたが、
今では周りの人はみんな仕事をしています。
仕事に対しての満足度はそれぞれ違うものの、
きちんと社会にでて働いています。
社会に出れば、就活の時の苦しさなぞは忘れます。
単純に苦しさが思い出となっていくか、さらなる苦しさで忘れてしまうかは色々とありますが。
今となってはいい思い出にできます。
新卒の就活も一生に一度の経験ですからね。
今は苦しくても、数年後には懐かしく思えるときがきます。
映画「何者」では、就活生の人間模様なんかを物語っているようですが、
当時の自分と重ね合わせたり。
今の自分と重ね合わせたり。
未来の自分と重ね合わせたり。
色々な楽しみ方ができるでしょう。
近いうち、実際に見たら感想も書いてみます。